チェスターNEWS  -2013/04/08-

さまざまな税についてのニュースを発信いたします。

合名会社等の債務控除

 

「株式会社」の株を保有している場合に、当該株式会社が債務超過の状態であったとしても、株主は会社債務については出資額を限度とする有限責任とされていますので、出資額以上の負担が生じることは通常ありません。

しかし、債務超過である株式会社に対して貸付を行っている状態で相続が生じた場合には、株式会社の株式の評価については債務超過であるため0円の評価額になりますが、貸付金については特段株式会社の債務と相殺されることなく、額面金額で評価されることになり、貸付金について相続税が課税されることになります。

 一方、法人の形態が「合名会社」である場合において、当該合名会社が債務超過の状態であり、無限責任社員である場合には、出資額を超える債務超過額についても個人の財産からの無限弁済責任を負うことになります。

 上記の株式会社と同様に、債務超過状態である合名会社に対して貸付がある場合には、貸付金についての額面評価額は財産に計上されることになりますが、合名会社の出資持分を超える債務超過額については債務控除の対象となり、結果として貸付金と会社の債務超過の相殺が行われ、純額に対して課税されることになります。

 

従って、法人が債務超過であり、当該法人に対して個人から貸付金がある場合には、有限責任である株式会社等から無限責任である合名会社等に組織変更を行うことにより、相続税の節税メリットが生まれます。

 なお、合名会社に組織変更する場合には、銀行債務や預り保証金の変改債務、不動産に係る瑕疵担保責任まで無限責任を負うことになりますので慎重な判断が必要になります。

監修者 福留正明

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