チェスターNEWS  -2016/10/17-

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相続税の申告義務者を条文(相続税法27条)から解説

相続税の申告義務者を条文(相続税法27条)から解説

まず、前提知識として、故人の残した遺産総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の人数)を超える方は相続税の申告義務があり、超えない方については申告義務がありません。
なお、小規模宅地の特例や配偶者控除の特例などを使って納税がゼロになる場合であっても、申告は必要となります。但し、未成年者控除や障害者控除を使って納税がゼロになる場合には申告は不要となることに注意が必要です。では、詳しく見ていきましょう。

1.「相続税法基本通達27-1」に次のように規定があります。

(相続税の申告書の提出義務者)
27-1 相続税の申告書を提出しなければならない者は、相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものに係る贈与を含む。以下27-8までにおいて同じ。)によつて財産を取得した者で、その取得した財産につき法第19条の2第1項並びに措置法第69条の4第1項、第69条の5第1項、第70条第1項、第3項及び第10項の規定の適用がないものとして計算した場合において納付すべき相続税額があるものに限られるのであるから留意する。(昭41直審(資)5、昭46直審(資)6、昭50直資2-257、平15課資2-1、平19課資2-5、課審6-3改正)

ここで、この条文を分解すると、

「法第19条の2第1項並びに措置法第69条の4第1項、第69条の5第1項、第70条第1項、第3項及び第10項」

の規定の適用がないものとして計算した場合に、相続税額が生じるものについて申告義務があるとなっています。

そこで、列挙されている条文を以下でチェックします。

・法第19条の2第1項 ⇒ 配偶者の税額軽減(配偶者控除)
・措置法第69条の4第1項 ⇒ 小規模宅地等の特例
・第69条の5第1項 ⇒ 特定計画山林に関わる相続税の課税価格の計算の特例
・第70条第1項、第3項及び第10項 ⇒ 国等に対して相続財産を贈与した場合等の相続税の非課税等

次にようになっています。つまり、配偶者控除や小規模宅地の特例、特定計画山林の特例、寄付控除などを行って税額がゼロになる場合には、相続税の申告をする必要があるということになります。

2.念のため「相続税法27条」も見ておきましょう。

(相続税の申告書)
第二七条 相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で第二十一条の九第三項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。以下この条において同じ。)により財産を取得した者及び当該被相続人に係る相続時精算課税適用者は、当該被相続人からこれらの事由により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格(第十九条の規定の適用がある場合には、同条の規定により相続税の課税価格とみなされた金額)の合計額がその遺産に係る基礎控除額を超える場合において、その者に係る相続税の課税価格(第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)に係る第十五条から第十九条まで、第十九条の三から第二十条の二まで及び第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定による相続税額があるときは、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内(その者が国税通則法第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出をしないで当該期間内にこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは、当該住所及び居所を有しないこととなる日まで)に課税価格、相続税額その他財務省令で定める事項を記載した申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

少し長い条文ですが、重要なところを抜粋すると、

「その者に係る相続税の課税価格に係る第十五条から第十九条まで、第十九条の三から第二十条の二まで及び第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定による相続税額があるとき」

には、相続税申告書を提出する必要があると言っています。

ここで、条文を順番に確認しますと、

・第十五条から第十九条 ⇒ 基礎控除等
・第十九条の三から第二十条の二 ⇒ 未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除
・第二十一条の十四から第二十一条の十八 ⇒ 精算課税制度による贈与税額控除

となり、つまり、これらの特例を使っても相続税が発生する場合には相続税の申告が必要とあることから、逆に、これらの特例を使うことで相続税が発生しない場合には相続税の申告は不要という結論になります。

監修者 福留正明

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