チェスターNEWS  -2017/03/14-

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非上場株式の評価方法改正の株価への影響について

非上場株式の評価方法改正の株価への影響について

平成29年税制改正大綱において非上場株式の評価方法である、類似業種比準方式の評価方法の見直し案が発表されております。

今回配信するニュースは、この類似業種比準方式の評価方法の見直しにより、今後株価の評価にどのような影響を及ぼすのかを、検討してみます。

まずは、現行制度における類似業種比準方式の評価方法を見てみましょう。

非上場株式の評価方法改正の株価への影響について

(1)現行制度における類似業種比準方式の計算算式

1株当たりの年配当金額・年利益金額・純資産価額の比準割合

非上場株式の評価方法改正の株価への影響について現行制度では、分子のC(年利益金額)にあたる計算算式に乗じる倍率が3倍となっており、業績が良い会社の株価は総じて高くなるような算式となっております。

(2)改正案における類似業種比準方式の計算算式

改正案については、いくつかの項目について改正が入っておりますが、

今回は、

・類似業種の金額が連結決算を反映させたものへ変更

・年利益金額の倍率が3倍から1倍に変更

という2つについて検証を行います。

細かな改正案については“平成29年度税制改正大綱情報 ~非上場株式の評価方法の見直し~” http://chester-tax.jp/column/4055.htmlをご参照ください。

まずは、改正案における算式を見てみましょう。

非上場株式の評価方法改正の株価への影響についてでは、実際に算式中に出てくる

B配当金額

C利益金額

D純資産価額

について、改正案によりどのような影響を及ぼすのかを検証してみます。

①B配当金額

Bの金額について、改正前後でどのような影響を及ぼすかというと、

結論としては、株価の金額については大きな影響を及ぼすことはないと考えられます。

理由としましては、連結子会社から連結親会社に対する配当は相殺処理がされるため、連結決算をもとに計算を行ったとしても、影響を与えることはほとんどないと考えられます。

②C利益金額

今までの利益金額は別表4で利益の金額に加減算の調整を加えた、税務上の所得金額を基に計算がされておりました。

これが、連結決算を反映させることにより、連結損益計算書の「税金等調整前当期純利益」が用いられるようになり、今までの税務上の数字から会計上の利益金額に近い数字を用いることになります。

通常、税務上の金額は減算項目より加算項目の方が多いため、会計上の数字を使用することにより、Cの利益金額が下がるのではないかと考えられております。

つまり©/Cの算式のうち分母が小さくなることにより、株価の評価額は上がるのではないかと考えらます。

実際に簡単な数字を用いてみてみましょう。

例)資本金等の額100円  評価会社の利益金額200円

類似業種の1株当たりの利益金額(C) = 利益 / (資本金等の額 / 50円)

1. 比準利益金額 10,000円の場合

10,000円 ÷ (100円 / 50円) = 5,000円

<Cの算式>

200円 / 5,000円 = 0.04

2. 比準利益金額 20,000円の場合

20,000円 ÷ (100円 / 50円) = 10,000円

<Cの算式>

200円 / 10,000円 = 0.02

となり、©/Cの算式結果は、

比準要素の利益10,000円の場合 ・・・ 0.04

比準要素の利益20,000円の場合 ・・・ 0.02

となります。この数字が大きいほうが株価に与える影響が大きくなるため、

比準要素の利益が下がる場合、株価評価に与える金額は大きくなることがわかります。

ただ、現行制度では、分子のC(年利益金額)にあたる計算算式に乗じる倍率が3倍となっており、業績が良い会社の株価は総じて高くなるような算式となっておりますが、

この倍率が1倍へと変更になることにより、業績が株価に与える影響が今までよりは少なくなると考えられます。

 ③D純資産価額

こちらについても、今後は税務上の金額から会計上の数字を用いられると考えられ、上記②同様に会計上の金額が小さくなる傾向にあるため、株価の評価額は上がるのではないかと考えられております。

ただ、連結ベースの数字を使用するということで、各比準金額が大きくなる(株式評価額が下がる)のでないかという声もあるようです。

さらに、今回の改正案は中小企業の事業承継の緩和を狙った改正であることを考えると、実際には納税者が有利になるのではないかとも考えられます。

今回の改正案が、株価の評価についてどのような影響を与えるかは、今後の運用次第ということになると思われます。

監修者 福留正明

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