チェスターNEWS  -2017/07/25-

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共同住宅の歩道状空地を巡る更正処分の取消し

共同住宅の歩道状空地を巡る更正処分の取消し

共同住宅の建設に際し整備された歩道状空地が評価通達24の「私道供用宅地」に該当するかどうかが争われた事件は、平成29年2月28日に最高裁が審理を東京高裁に差戻しました。そしてこの差戻し審における口頭弁論で国側は、本件更正処分を全部取り消すことを示しました。

はじめに歩道状空地とは、マンション等を開発する際に自治体の開発計画等に基づき、敷地と接する道路と一体として敷地内に整備される歩行者用の空地のことを言います。本件において納税者側は当初、歩道状空地を不特定多数の者の通行の用に供されているものとして、評価せずに相続税申告をし、その後単なる私道として相続税評価額の3割で修正申告をしていました。国側はこの修正申告に対し、当該歩道状空地は私道供用宅地に該当せず、共同住宅の敷地(貸家建付地)として評価すべきであるとして更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分をしていました。今回この更正処分を取り消すこととなりましたので、本件歩道状空地の3割評価が認められたこととなります。

ただし、本件判決のみで共同住宅の歩道状空地が一律に私道供用宅地となるとは言えません。本件歩道状空地は小学校の通学路に指定されているなど個別的な事情を含んでおり、最高裁も本件歩道状空地が私道供用宅地に該当するとまではいっていません。最高裁が示した私道供用宅地の判断基準は、建築基準法等の法令で建築制限等の制約が課されている場合に限定せず、利用状況等もみて私道供用宅地の該当性を判断するように、といっていますので、今後歩道状空地を評価する際には個別事情をふまえ、慎重に検討する必要がありそうです。

監修者 福留正明

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