チェスターNEWS  -2018/03/27-

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評価の配当還元方式巡り当局敗訴も通達改正せず

評価の配当還元方式巡り当局敗訴も通達改正せず

取引相場のない株式は評価方法が2種類あり、原則的評価方式か特例的な評価方式である“配当還元方式”で評価します。

どちらの評価方法で評価するかは、相続や贈与で株式を取得した株主が、その会社の株式を発行した同族株主等か、それ以外の株主かの区分により決められます。

配当還元方式は、事業経営の影響力が少ない少数株主のために設けられた計算方式ですので、原則的評価方式より一般的に評価額は小さくなります。

そのため、同族株主等が配当還元方式を適用するための様々なスキームがありますが、それに対して当局は通達改正で対応せず、財産評価基本通達6項(この通達の定めにより難い場合の評価)による評価で対応する方針であるようです。

実質的に議決権行使に同意している状態の場合は6項適用を検討

同族株主に該当するかどうかは財産評価基本通達に従い、判断していくことになります。

財産評価基本通達における同族株主の定義は、議決権の総数の一定割合を占める『株主の1人及びその同族関係者(法人税法施行令4条(同族関係者の範囲))に規定する特殊の関係のある個人又は法人』です。法人税法施行令4条6項において、『個人又は法人が、他の者の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意しているものがある場合は、その他の者が議決権を有するものとみなす』規定があります。平成29年8月30日の東京地裁の判決では、この規定をどう判断するかが争われました。

この事件では、当局は同項の規定に基づき同族関係者の議決権割合を判定しましたが、裁判所は、同項の規定はあくまでも同族関係者にあたる特殊関係の法人の判定に適用し、同族関係者が有する議決権割合そのものには適用しないとしました。

そして、裁判所が「評価会社の株主の中に法人も含まれているが、その法人又はその株主が、その法人が有する評価会社の議決権行使につき、何らかの合意はしたことなく、評価会社から指示をされたこともなかったことからすると、議決権の行使に同意していたとは認められない」と判断したため、当局は敗訴になりました。しかし、裁判所は、「他の者と同一内容の議決権を行使することに同意しているといえる場合、そうした同意は、『同族関係者』又はこれに準ずる者となることで支配力に影響を及ぼす事情であるともいい得る。」という内容も述べています。

そのため、当局はこうしたケースにおいて、実質的に議決権の行使に同意しているような状態がある場合は、6項の適用により、相手方が議決権を有しているものとみなして、議決権割合そのものを判定し、配当還元方式の適用を認めない対応をとる方針です。

監修者 福留正明

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