チェスターNEWS  -2015/03/04-

さまざまな税についてのニュースを発信いたします。

相続人以外の者に相続財産を取得させる方法

相続人以外(例えば、血縁関係のない知人、遠縁の親戚、愛人など)に、自分の財産を将来的に相続させたいと思った場合、どういった方法が考えられるでしょうか。相続が起きてからでは、手遅れになることも多く、事前に準備しておかなければいけません。

1.遺言書による方法

代表的な方法として、“遺言書”があります。遺言書には、自分のどの財産を誰に渡すということを具体的に記載することができます。例えば、家族がいるにも関わらず、自分の全財産を愛人に譲るといった遺言も法律上は有効となります。あくまで、財産を所有している人の「自由意思」に基づき決めることができます(ただし遺留分があります)。

なお、遺言書には、自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、両者とも財産をあげる側だけの意思で作成することが可能で、財産をもらう側の了承等は特に必要ありません。ただ、遺言というのは、いつでも撤回が可能ですし、古い日付の遺言と新しい日付の遺言が見つかり、内容が相違していた場合には、より最近作成した遺言が有効となり、古い日付の遺言は無効となってしまいます。

このように、「法定相続人以外の人に財産を相続させたい場合」には、遺言の利用が最も一般的な方法となります。

2.死因贈与という方法

遺言と似ていますが、死因贈与と方法もあります。財産をあげる側の人が亡くなったら、その時に有効となる贈与契約と考えて頂いて結構です。遺言と大きく異なるのは、“死因贈与契約”つまり、“契約”ですので、財産をあげる側ともらう側の両方の意思確認が必要となります。また、契約ですので、当事者どちらか一方が撤回したいといったからと言って自由に撤回できるものではありません。この死因贈与契約についても、財産を渡す側の人間は相続人でなくても大丈夫です。まったくの第三者と死因贈与契約を行うことも可能です。

ただし死因贈与契約の場合には、しっかりとした贈与の書面を残していなければ、後々、法定相続人との間でトラブルになることも多く、実施する際には法的に不備が起きないように書類や形式要件を整えておくことが重要です。

3.信託という方法

信託についても、遺言と似てはいますが、自分の財産の処分を自由に決めることができます。遺言に比べて自由な“渡し方”が可能となります。例えば、「自分が死んだら、この1000万円を1年に100万円ずつAさんに分割で渡してください」といった方法もとることができます。

この信託という方法をとるためには、一般的には信託銀行が相談窓口になっています。ただ、財産の渡し方が複雑になればなるほど、信託に関わる手数料も高額なものになりますので、注意が必要です。

4.亡くなった後では手遅れ

上記の遺言や死因贈与、信託といった方法は、いずれも財産を渡す側の方が生前に準備をしておく必要があります。つまり、生前に何の準備もせずに、相続発生後に、相続人外の方が被相続人から直接、財産を取得する方法はありません。原則として亡くなった方の全ての財産は、民法が定める「法定相続人」で遺産分割協議を行い、相続者を決めることになっています。

もし、法定相続人以外のものが相続財産を手にしてしまった場合は、それは相続ではなく、一旦相続人が取得した財産をその者が取得したとみなされ、相続人からの贈与という扱いになり、相続税よりも税負担が重い贈与税が発生してしまうため注意が必要です。その場合は、相続税・贈与税と2重で税金が課税されてしまいますので注意が必要です。

このように、相続が起きた後に慌てて財産の相続権を主張しようとしても、法的には相続する権利がないため、財産を遺す側の人が、しっかりとケアしておくことが大変重要になります。

監修者 福留正明

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