転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

転換社債型新株予約権付社債の評価というのはご存知ですか?ここではまず転換社債について説明をしていき、その注意点や評価の仕方をご説明していきます。

転換社債型新株予約権付社債の評価

転換社債というのは、基本的には“利付公社債”と同じように評価をしていきます。 しかし注意をしていただきたいのが、転換社債において、発行会社から出している株式の価額が、その転換社債である転換価格というのを超えてしまうケースでは次の①から③によって金額によって評価をしていきます。
また、このケースにおいて転換社債の発行をしている会社の株式価額というのは、株式が上場している際は、その上場している株式の一株当たりの価額をいいます。
そして、その株式において、取引相場がない株式であったケースに対しては、その株式については、非上場株式の評価方法によって評価を行った一株当たりの価額を元にし、①~③の算式を参考に修正した金額になります。
① 証券取引所に上場がされている転換社債 について
この転換社債は、証券取引所が公表を行っている課税時期においての最終の価格に当たる金額と、源泉所得税相当額の控除を行った後の既経過利息の額とのこの2つを合計した額に相当する金額となります。
② 日本証券業協会での店頭気配銘柄として選定をされた転換社債 について
この転換社債は、課税時期において、気配の金額、それと源泉所得税相当額の控除を行った後の既経過利息の額との2つを合計した額に相当する金額となります。
③ ①または②で説明をしている転換社債以外の転換社債について
A.転換社債を発行している会社の株式の価額≦転換価格
転換社債を発行している価額(A)に、既経過利息(b)から既経過利息に関わっている源泉所得税(c)引いた額を加えます。
A+(B-C)
B.転換社債の発行会社の株式の価額>転換価格
転換社債の発行を行っている会社の株式価額(A)に百円をかけた額に、転換社債の転換価格(C)を割って出します。
A×100÷C

【財産評価基本通達】(公社債)
(転換社債型新株予約権付社債の評価)
197-5 転換社債型新株予約権付社債(平成14 年3月31 日以前に発行された転換社債を含め、以下「転換社債」という。)の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。(昭47直資3-16追加、昭55直評20外・平11課評2-2外・平12課評2-4外・平15課評2-15外・平20課評2-5外改正)
(1) 金融商品取引所に上場されている転換社債
 その転換社債が上場されている金融商品取引所の公表する課税時期の最終価格(課税時期に金融商品取引所の公表する最終価格がない場合には、課税時期前の最終価格のうち、課税時期に最も近い日の最終価格とする。)と源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
(2) 日本証券業協会において店頭転換社債として登録された転換社債
 その転換社債について日本証券業協会の公表する課税時期の最終価格(課税時期に日本証券業協会の公表する最終価格がない場合には、課税時期前の最終価格のうち、課税時期に最も近い日の最終価格とする。)と源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
(3) (1)又は(2)に掲げる転換社債以外の転換社債
イ ロに該当しない転換社債
 その転換社債の発行価額と源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
ロ 転換社債の発行会社の株式の価額が、その転換社債の転換価格(転換比率によって定められているものについては、その転換比率を基として計算した転換価格に相当する金額をいう。以下本項において同じ。)を超える場合の転換社債
 次の算式により計算した金額によって評価する。
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

 上の算式中の転換社債の発行会社の株式の価額は、その株式が上場株式又は気配相場のある株式である場合には、その株式について、この通達の定めにより評価した課税時期における株式1株当たりの価額をいい、その株式が取引相場のない株式である場合には、その株式についてこの通達の定めにより評価した課税時期における株式1株当たりの価額を基として、次の算式によって修正した金額とする。
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

 上の算式中の「N」、「P」及び「Q」は、それぞれ次による。
「N」=この通達の定めによって評価したその転換社債の発行会社の課税時期における株式1株当たりの価額
「P」=その転換社債の転換価格
「Q」=次の算式によって計算した未転換社債のすべてが株式に転換されたものとした場合の増資割合
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

(注)  転換社債の発行会社の株式が取引相場のない株式である場合の転換社債の価額についての計算例を示せば、次のとおりである。
課税時期の発行済株式数 500,000株
転換社債の発行総額 18,000,000円
転換価格 150円
課税時期までに株式に転換した転換社債の券面総額 3,000,000円
この通達の定めにより評価した課税時期における株式1株当たりの価額 186円
 以上における転換社債の価額(券面額 100円当たりの価額)は、次のように 120円となる。
イ 株式の価額が転換価格を超えるかどうかの判定

(イ) Q(増資割合)の計算
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

(ロ) 株式の価額
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

(ハ) 判定
 株式の価額180円が転換価格150円を超えることとなる。
ロ 転換社債の価額
 転換社債の価額
転換社債型新株予約権付社債の相続税評価

チェスター相続クラブ

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