側方路線に宅地の一部が接している場合の評価

角地にあたる宅地を評価する場合、側方路線影響加算を行うことは既に述べました。が、その側方路線が必ずしも宅地の側面全てに接しているとは限りません。
例えば「側方路線のカーブやクランクにより、宅地側面の40%のみが側方路線に接していて、他の60%部分は「他の宅地や田畑などの側方路線以外の土地に接している」という場合もあります。
税制上ではこのような際の宅地の評価方法も考慮に入れています。

側方路線に宅地の一部が接している場合の評価

税制上で側方路線に宅地の一部が接している場合の評価は、まず宅地が側方路線に影響を受けている範囲、すなわち側方路線が宅地と接している範囲を明確にします。上記の例で、「宅地側面の40%が側方路線に接して、60%が側方路線に接していない」という場合、側方路線の影響を受けている範囲は宅地の40%と判断します。
そのため税制上で計算を行う場合は、次の方法を採用します。
(1)正面路線価から算出した価額
正面路線価に、奥行価格補正率を掛け算した値を、正面路線価から算出した価額とします。
(2)側方路線価影響加算額
側方路線価に、奥行価格補正率、側方路線影響加算率を掛け算して、更に「側方路線が影響を及ぼしている割合(例の場合は40%)を掛け算します。この値を側方路線影響加算相当額とします。
(3)宅地の評価額
正面路線価から算出した価額と側方路線額影響加算相当額を足し算して、この宅地1平方メートルあたりの評価額を算出します。そしてこの評価額に宅地の面積を掛け算した値が、この宅地における税制上の評価価額となります。
このように、あくまでも側方路線に関しては、「その側方路線の影響の及ぶ範囲だけ宅地の価値が高くなる」という考え方を国税庁は行っています。

評価の際の注意点

今回は「側方路線に宅地の一部が接している場合の評価」についての国税庁の見解を説明しましたが、土地によっては「正面路線に宅地の一部が接している場合」も存在します。この場合は今回の場合と違い、国税庁の判断としては「正面路線に接する距離や割合によっての調整は行わない」となっています。

評価する土地が広大地に該当する場合

評価を行う宅地が「広大地に該当する」場合には、税制上の広大地の評価方法として「正面路線価」に「広大地補正率」を掛け算して1平方メートルあたりの宅地の価額を評価します。この際には本項目で使用する「側方路線影響加算額」は使用しませんので、その点に注意が必要です。

【財産評価総則基本通達第2章16】(側方路線影響加算)
正面と側方に路線がある宅地(以下「角地」という。)の価額は、次の(1)及び(2)に掲げる価額の合計額にその宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する(昭45直資3-13・昭47直資3-16・平3課評2-4外改正)
(1) 正面路線(原則として、前項の定めにより計算した1平方メートル当たりの価額の高い方の路線をいう。以下同じ。)の路線価に基づき計算した価額
側方路線に宅地の一部が接している場合の評価

(2) 側方路線(正面路線以外の路線をいう。)の路線価を正面路線の路線価とみなし、その路線価に基づき計算した価額に付表2「側方路線影響加算率表」 に定める加算率を乗じて計算した価額

【財産評価総則基本通達第2章24-4】(広大地の評価)
その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で都市計画法第4条((定義))第12項に規定する開発行為(以下本項において「開発行為」という。)を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの(22-2((大規模工場用地))に定める大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているもの(その宅地について、経済的に最も合理的であると認められる開発行為が中高層の集合住宅等を建築することを目的とするものであると認められるものをいう。)を除く。以下「広大地」という。)の価額は、原則として、次に掲げる区分に従い、それぞれ次により計算した金額によって評価する。(平6課評2-2外追加、平11課評2-12外・平12課評2-4外・平16課評2-7外・平17課評2-11外改正)
(1) その広大地が路線価地域に所在する場合
その広大地の面する路線の路線価に、15((奥行価格補正))から20-5((容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価))までの定めに代わるものとして次の算式により求めた広大地補正率を乗じて計算した価額にその広大地の地積を乗じて計算した金額

(2) その広大地が倍率地域に所在する場合
その広大地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額を14((路線価))に定める路線価として、上記(1)に準じて計算した金額
(注)
1 本項本文に定める「公共公益的施設用地」とは、都市計画法第4条≪定義≫第14項に規定する道路、公園等の公共施設の用に供される土地及び都市計画法施行令(昭和44年政令第158号)第27条に掲げる教育施設、医療施設等の公益的施設の用に供される土地(その他これらに準ずる施設で、開発行為の許可を受けるために必要とされる施設の用に供される土地を含む。)をいうものとする。
2 本項(1)の「その広大地の面する路線の路線価」は、その路線が2以上ある場合には、原則として、その広大地が面する路線の路線価のうち最も高いものとする。
3 本項によって評価する広大地は、5,000平方メートル以下の地積のものとする。したがって、広大地補正率は0.35が下限となることに留意する。
4 本項(1)又は(2)により計算した価額が、その広大地を11((評価の方式))から21-2((倍率方式による評価))まで及び24-6((セットバックを必要とする宅地の評価))の定めにより評価した価額を上回る場合には、その広大地の価額は11から21-2まで及び24-6の定めによって評価することに留意する。

側方路線影響加算率表(平3課評2-4外・平18課評2-27外改正)
【財産評価総則基本通達第2章第2節付表6】間口狭小補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外・平18課評2-27外改正)
※本表は平成19年分以降用です。

地区区分

           

間口距離  
(メートル) 

ビル街地区 高度商業地区 繁華街地区 普通商業・
併用住宅地区
普通住宅
地区
中小工場地区 大工場地区
 4未満 0.85 0.90 0.90 0.90 0.80 0.80
 4以上6未満  0.94 1.00 0.97 0.94 0.85 0.85
 6 〃  8 〃 0.97 1.00 0.97 0.90 0.90
 8 〃  10 〃 0.95 1.00 1.00 0.95 0.95
 10 〃  16 〃 0.97 1.00 0.97
 16 〃  22 〃 0.98 0.98
 22 〃  28 〃 0.99 0.99
 28 〃 1.00 1.00

【財産評価総則基本通達第2章第2節付表7】奥行長大補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外改正)

地区区分

奥行距離
間口距離
ビル街地区 高度商業地区
繁華街地区
普通商業・
併用住宅地区 
普通住宅地区 中小工場地区 大工場地区
 2以上3未満 1.00 1.00 0.98 1.00 1.00
 3 〃  4 〃 0.99 0.96 0.99
 4 〃  5 〃 0.98 0.94 0.98
 5 〃  6 〃 0.96 0.92 0.96
 6 〃  7 〃 0.94 0.90 0.94
 7 〃  8 〃 0.92 0.92
 8 〃 0.90 0.90

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