不動産のうちたな卸資産に該当するものの評価

土地保有特定会社に該当すると、取引相場のない株式の評価は純資産価額方式で行います。よって、株式相続の際、会社が保有する土地等の評価を行い、土地保有特定会社に該当するかどうかの判定が必要になります。その際、会社が棚卸資産として土地等を保有する場合、その取扱いはどうなるのでしょうか。以下で解説します。

土地保有特定会社について

本題に入る前に、土地保有特定会社について説明します。

相続財産中に取引相場のない株式が含まれている場合には、取引相場のない株式の相続財産評価が必要になります。

さて、取引相場のない株式の相続財産評価は、原則として、財産評価基本通達178で規定する大会社、中会社、小会社の区分に従い、次のとおり評価されます。
(1) 大会社 類似業種比準方式
(2) 中会社 純資産価額方式又は類似業種比準方式
(3) 小会社 純資産価額方式

ただし、土地保有特定会社に該当する場合には、上記の区分に関わらず、取引相場のない株式の評価は、純資産価額方式によって行います。

ここで、土地保有特定会社とは、相続開始時点において、総資産額に占める土地等の価額の合計額の割合が一定割合以上となる会社のことをいいます。

よって、取引相場のない株式の相続税評価を行う場合には、評価対象の株式を発行している会社について、その会社が保有する土地等の評価額が総資産額に占める割合を算定し、
その会社が土地保有特定会社に該当するかどうかを判定する必要があります。

なお、大会社に該当する場合には土地保有割合が70%以上、中会社に該当する場合には同割合が90%以上、小会社に該当する場合には業種に応じて同割合が70%以上又は90%以上となると、土地保有特定会社に該当します。

不動産のうちたな卸資産に該当するものの評価について

さて、ある照会者から、次のような質問が国税庁に対してなされました。

それは、上記の土地保有特定会社に該当するかどうかの判定において、判定の対象となる会社が不動産販売会社であり、棚卸資産として土地等を保有している場合には、当該土地等は、判定の基礎となる土地等に含まれるのかどうか、というものです。

これに対して、国税庁では、当該棚卸資産等に含まれる土地等は、判定基礎となる土地等に含まれるという回答を行いました。

この回答によって、取引相場のない株式を保有する不動産販売会社が土地保有特定会社に該当するかどうかの判定を行う場合には、棚卸資産に該当する土地等の価額を含めてその会社の保有する土地等の評価額を算定し、それをその会社の総資産額で除した割合をもって、当該判定を行うことになります。

なお、棚卸資産等に該当する土地の評価は、財産評価基本通達4-2(不動産等のうちたな卸資産に該当するものの評価)に従って行うこととされています。

この質問及び回答が、国税庁の質疑応答「不動産のうちたな卸資産に該当するものの評価」となります。

チェスター相続クラブ

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