限定承認をしたときの権利義務

限定承認をしたときの権利義務

限定承認とは、相続することで得た財産を限度に、被相続人が残した債務や遺贈の責任を負うという相続の方式のことです。
相続財産よりも被相続人が残した借金が明らかに多い場合、財産の相続を放棄することで、その責任から相続人は免れることとなります。
しかし、相続財産と借金のどちらが多いのか、微妙であるというケースがあります。
相続する時点で、相続財産の方が借金よりプラスであったとしても、露見している借金が、実は氷山の一角で、後から相続財産を有に超える借金の事実が判明することもあるわけです。
その借金のことを知っていなかったにしても、単純承認で相続した場合には、相続人固有の財産をもって返済する義務も相続してしまったということになります。
そのようなおそれがある場合には、相続する時点で限定承認という相続を行います。
相続した財産の範囲で返済するというもので、相続人の財産と相続した財産は分離して精算することとなります。
ですから限定承認の場合に発生する義務は、相続財産を限度として被相続人から相続した債権を弁済するものを指します。
そして相続人固有の財産は保護され、これが権利となります。
また民法第925条の「限定承認をしたときの権利義務」では、相続人が被相続人にお金などを貸していた時の債権やその反対に債務を持っていた場合、そのどちらも単純承認では混同することで消滅するものでも、限定承認では被相続人に対してあった権利義務が消えないということも表しています。

(限定承認をしたときの権利義務)
第925条
相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。

チェスター相続クラブ

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