証人及び立会人の欠格事由

遺言書作成の証人と立会人

遺言書のうち自筆遺言を除く遺言書の作成には、証人や立会人が必要になります。

公正証書遺言の証人

証人や立会人が必要な遺言の中でもよく利用される公正証書遺言では、遺言者が2人の証人とともに公証人役場に行って、公証人に遺言を口授して遺言書を作成することになります。証人は、遺言者の意思通りに遺言書が書かれているか、その遺言書がきちんと封入されたかなどを確認します。

証人や立会人になることのできない者

(1)未成年者

未成年者はその判断能力が十分でないため、法定代理人の同意があっても証人や立会人になることはできません。ただし、未成年でも婚姻している者は、成年としての判断能力があるとされ、証人や立会人になれます。この場合、その後に婚姻を解消していて、年齢的にまだ成年に達していなくても認められます。

(2)推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族

これらの者は遺言の内容に利害関係をもつ者なので、証人や立会人になることはできません。遺言者から相続を受ける可能性が高いので、遺言作成について公正な判断を保つことがむずかしいと考えられるからです。

推定相続人とは配偶者と第1順位の相続人のことで、つまり被相続人の子どもがいる場合は子どもがそれにあたります。受遺者は遺言によって遺贈を受ける者です。これら推定相続人の配偶者や直系血族も証人や立会人にはなれません。それ以外の親族であれば、証人や立会人になることは可能です。たとえば、配偶者と子どもが推定相続人の場合、受遺者ではない被相続人の兄弟などが証人や立会人になることは認められます。

(3)公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

この遺言を作成する公証人とその配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人は利害関係人ではありませんが、公証人の関係者ということで、証人や立会人にはなれません。船舶遭難時などの特別な遺言の方式の場合はこの限りではありません。

これらの条文には具体的に書かれていませんが、署名することができない者、遺言者が話していることが理解できない者などは証人や立会人になることはできません。なお、遺言執行者は利害関係人でないかぎり証人や立会人になることができます。

欠格者が証人や立会人になった遺言

欠格者が証人や立会人になって作成された遺言は無効になります。証人とは別に証人になることができない者が同席した公正証書遺言の作成にあたって、その遺言が無効とはならないという判例もありますが、状況によっては無効と判断される可能性もあるので、証人や立会人になれない者が公正証書遺言の作成などに同席することは避けたほうがいいでしょう。

(証人及び立会人の欠格事由)
第974条
次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人になることができない。
一 未成年者
二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
二 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

チェスター相続クラブ

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