前妻の子にも、法定相続分が認められる!?

相続分は誰にある?

相続では、誰に法定相続分があるのかをはっきりさせることが重要になります。法定相続分のある人を調べるためには、亡くなった方の今までの戸籍を出生当時まで順に遡っていく必要があります。日本の戸籍は、諸外国の戸籍と比べるとかなり正確です。そのため、戸籍を見ただけで誰に法定相続分があるのかが正確に分かるようになっています。

前妻の子供がいる場合

 この戸籍を辿っていく作業は、とても大変です。そのため、そこまでして徹底的に調べ上げる必要があるのかと思う人も当然いると思います。なぜならば、そこまでしなくても誰がどれだけ相続できるのか判断できるケースが多いからです。例えば、父親が亡くなって母と子の二人が残された場合は、これだけで判断すると、母と子が2分の1ずつ相続をすることになると容易に想像がつきます。しかし、どのケースにも当てはまりますが、過去に認知した子供がいる場合や離婚経験がある場合など、見ただけでは分からない事実がある場合も多いのです。この例において、実は亡くなった父親に離婚歴があり、離婚した妻との間に子供が二人いたとしたらどうでしょうか。二人は亡くなった父親の子供であることに変わりないので、当然に法定相続分が与えられます。法律で定められた相続分を元妻の子供たちに与えないというわけにはいかないため、現在の妻と子供が納得していなくても、最終的には4人で遺産を分け合うということになるのです。

非嫡出子(婚姻関係にない男女間の子)がいる場合

 では次に、亡くなった父親に浮気の過去があり、その浮気相手との間に生まれた子供を認知していたというケースはどうでしょうか。この浮気相手との間に生まれた子は、法律上の婚姻関係にない男女間に生まれた子供なので「非嫡出子」という扱いになります。非嫡出子は、認知されたときに限り相続権を有します。今回のケースでは亡くなった父親が認知していたので、この非嫡出子も当然に法定相続分が認められることになるのです。

婚姻関係にない男女間の子も相続分は同じ

 以前は、非嫡出子の相続分について、「嫡出子の2分の1である」という民法の規定がありました。嫡出子というのは、法律上の婚姻関係にある男女間に生まれた子供のことです。この民法の規定に従うと、自分の親が法律上の婚姻関係になかったというだけで非嫡出子が差別を受けることになってしまいます。この差別規定については昔から問題があると指摘されており、何度も裁判が提起されてきました。今までは判例が覆ることはありませんでしたが、遂に最高裁が判例を変更するに至りました。そして、それに伴って平成25年12月11日に公布・施行された改正法によってその差別規定が削除されたのです。現在では、非嫡出子は嫡出子と同じ法定相続分での相続が認められています。

前妻の子と後妻の子は、争族に発展する可能性が高い?

 前妻の子と後妻の子は、感情的に上手くいかないケースも多く、特に相続時の遺産分割では争いごとに発展するケースも珍しくありません。やはり争いごとを回避するためには、財産を遺す側で遺言を作成する等の配慮が大切です。

チェスター相続クラブ

関連性が高い記事

相続人がいない場合
相続人不存在とは 死亡した人に相続人がいるかどうかが明らかでないときがあります。こうした状態を「相続人の不存在」といいます。 相続人がいるかどうかが明らかでないときとは、相続人となるべき者が戸籍上見当たらないときのほか、相続人全員が相続の放 […]
連帯債務者及び保証人の求償権の放棄
同一債務について複数の債務者が債務の全部を、複数の債務者で負担する方法「連帯債務」といい、その債務を負担するものを「連帯債務者」と言います。 求償権(きゅうしょうけん)とは 他人の債務を弁済した人が、その他人に対して返還に請求をする権利のこ […]
代襲相続人が被相続人の養子である場合の法定相続人の数
代襲相続の制度は相続人が死亡している時、本来の相続人に代わり相続分をその子供などが相続できるものです。 本来の相続人が死亡していなければ、あるいは重大過失を犯していなければ、将来的にその人の財産となるであろうという配慮からこれが認められます […]

カテゴリから他の記事を探す

相続大辞典目次へ

キーワード検索

入力されたキーワードに一致した記事を検索できます。

今すぐお問合せ 0120-390-203 PHS・携帯OK 【土日・夜間・訪問対応も可】平日9時~21時、土日9時~17時 メールでのお問合せ info@chester-tax.com

相続税に関する無料個別相談会開催中 お申込はこちら

出版書籍

『相続はこうしてやりなさい』これ1冊で相続のことが全て分かる!!

『相続はこうしてやりなさい』
これ1冊で相続のことが全て分かる!!

相続税専門
税理士法人チェスター(著)
出版社:ダイヤモンド社

『「華麗なる一族」から学ぶ相続の基礎知識』ミステリー小説で相続が早わかり

『「華麗なる一族」から学ぶ相続の基礎知識』
ミステリー小説で相続が早わかり

相続税専門
税理士法人チェスター(著)
出版社:亜紀書房

税理士が本当に知りたい相続相談頻出ケーススタディQ&A 1,000件を超える相談実績から“よくある事例”を厳選。

『税理士が本当に知りたい相続相談頻出ケーススタディQ&A』
1,000件を超える相談実績から“よくある事例”を厳選。

相続税専門
税理士法人チェスター(著)
出版社:清文社

  • 無料進呈 相続税申告必要資料準備ガイド
  • 税理士法人チェスター物語
  • 取材・セミナー履歴

    今まで当社がお手伝いさせていただいた新聞・雑誌の記事執筆、テレビ・CM出演、セミナーのご依頼等の履歴のページです。

  • お客様の声

    今まで当社がお手伝いさせていただいたお客様の中から、アンケートを一部ご紹介させていただきます。

  • 選ばれるチェスターの品質
  • れお君の相続徒然日記
  • 税理士 伊原慶のブログ
  • 事前登録割引制度
  • ビジョナリーバナー画像
  • Googleインドアビュー事務所内見学

税金に関するコラム