「相続税」と「贈与税」のしくみ
相続税とは財産を持っている方が死亡したことにより、財産を譲り受けた者に対してかけられる国税のことです。また贈与税とは、生きているうちに、現金や不動産など財産をもらった時にかかる税金です。両方とも財産を取得した人が払う税金です。
贈与税は相続税の補完税
また「贈与税は相続税の補完税」と言われており、相続税との関係が深い税金です。このため、相続税の基礎控除(5,000万円+法定相続人の人数×1,000万円)以下の財産しかない方でも、贈与税は110万円を超える部分に対してかかってくるのです。左ページの図からも分かるように、1,000万円を超える贈与については、50%という高い税率で贈与税が課税されてしまいます。
しかし早期から財産を相続人に移転させる生前贈与は、諸種の特例や方法を上手く組み合わせることで、相続税の節税が可能となります。贈与の方法を間違えなければ、結果として、有効な相続税対策にも繋がります。また生前贈与を行う方の中には、うちは相続税は関係ないけれど、生前からできる限り次の世代に財産を移しておきたいといった要望もあるでしょう。
このように相続税と贈与税は、相互に繋がりのある税金ですが、相続税の課税の可能性がある方は、生前から対策をしておくことで、相続税を節税できる可能性が高いですので、やはり生前からの準備が大切であると考えられます。
相続税の負担を軽減するために、むやみ相続人に多額の財産を贈与してしまうと、多額の贈与税が課税されるリスクもあります。このため、生前から資産を贈与する際には、贈与税という大きな落とし穴に十分に注意を払いながら、相続の専門家や税理士の力を借りて、準備・対策を進めていくことが大切です。
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