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ものづくり補助金は個人事業主も申請可能!採択事例と採択を受けるポイントを紹介

新商品やサービスの開発、生産プロセスの見直しを通じて事業を拡大するための制度として、多くの方が利用している“ものづくり補助金”について「個人事業主も申請できるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この補助金は、個人事業主でも申請可能で、個人の方が行っている事業の価値を高めるために、一定の条件をクリアすれば大きな助けとなります。

本記事では、個人事業主の方がものづくり補助金の採択を受ける為の条件や超えるべきハードル、採択される可能性を高めるための方法方を実際に私達が個人事業主の方の採択を支援した事例をもとに具体的に解説させていただきます。

さらに、個人事業主の方がものづくり補助金で採択されるまでの申請要件や手順、補助金額をまとめて御紹介いたします。

本記事を参考に「ものづくり補助金」を活用して、個人や中小企業として営んでいる事業をさらに成長させるための情報を、本記事が提供できれば幸いです。

目次

ものづくり補助金は個人事業主も申込可能!

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業や小規模事業者などを支援してくれる補助金です。中小企業庁のものづくり補助金HPでは次のように記載されています。

中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者
保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り
組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備
投資等を支援します。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領

業種を問わず、個人事業主の方でも申し込むことができます。まずはじめに、ものづくり補助金の申請要件を御紹介します。

個人事業主の方でものづくり補助金の申請を検討されている方は、御自身が申請可能なのか?をまずは確認していただければと思います。

ものづくり補助金の補助対象者

ものづくり補助金の補助対象者は、次のように定められています

ものづくり補助金の補助対象者は、日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有する以下のア~オのいずれかの要件を満たすものに限ります(グローバル市場開拓枠のうち、①海外直接投資類型については、事業実施場所が日本国内の他に海外にも有していることが必要です)。

  • ア.中小企業者(組合関連以外)
  • イ.中小企業者(組合・法人関連)
  • ウ.特定事業者の一部
  • エ.特定非営利活動法人
  • オ.社会福祉法人

それぞれの補助対象者について、詳しく御紹介しますね。

ものづくり補助金の補助対象者
ア.中小企業者(組合関連以外)

ものづくり補助金の補助対象者|中小企業者(組合関連以外)

出典:ものづくり補助金 公募要領出典:ものづくり補助金 公募要領

中小企業者(組合関連以外)では「資本金又は従業員数(常勤)が上記の数字以下となる会社または個人であることと」とされています。

個人の場合は、例えばソフトフェア業を営んでいる場合、常勤従業員が数名~0人ということも多いと思いますが、そういう個人事業主が補助対象者になることが分かると思います。

ものづくり補助金の補助対象者
イ.中小企業者(組合・法人関連)

ものづくり補助金の補助対象者|中小企業者(組合・法人関連)

中小企業者(組合・法人関連)では、上記表にある組合等に該当することとされています。

該当しない組合や財団法人(公益・一般)、社団法人(公益・一般)、医療法人及び法人格のない任意団体は補助対象となりません。

ものづくり補助金の補助対象者
ウ.特定事業者の一部

特定事業者の一部は次の通り定められています。

  1. 従業員(常勤)が下表の数字以下となる会社又は個人のうち、資本金の額または出資の総額が10億円未満であるこもの
ものづくり補助金の補助対象者|特定事業者の一部
  1. 生活衛生同業組合、生活衛生同業小組合、生活衛生同業組合連合会
    その直接または間接の構成員の3分の2以上が、常時300人(卸売業を主たる事業とする事業者については、400人)以下の従業員を使用する者であって10億円未満の金額をその資本金の額もしくは出資の総額とするものであること
  2. 酒造組合、酒造組合連合会、酒造組合中央会、酒販組合、酒販組合連合会、酒販組合中央会
    その直接又は間接の構成員たる酒類製造業者の3分の2以上が、常時500人以下の従業員を使用する者であるものであって10億円未満の金額をその資本金の額若しくは出資の総額とするものであるもの。
     または、その直接又は間接の構成員たる酒類販売業者の3分の2以上が、常時300人(酒類卸売業者については、400人)以下の従業員を使用する者であって10億円未満の金額をその資本金の額若しくは出資の総額とするものであるもの。
  3. 内航海運組合、内航海運組合連合会
    その直接又は間接の構成員たる内航海運事業を営む者の3分の2以上が常時500人以下の従業員を使用する者であって10億円未満の金額をその資本金の額若しくは出資の総額とするものであるもの。
  4. 技術研究組合
    直接又は間接の構成員の3分の2以上が以下の事業者のいずれかであるもの。
    ・上記①
    ・企業組合、協同組合

ものづくり補助金の補助対象者
エ.特定非営利活動法人

  • 広く中小企業の振興・発展に直結し得る活動を行う特定非営利活動法人であること。
  • 従業員数が300人以下であること。
  • 法人税法上の収益事業(法人税法施行令第5条第1項に規定される34事業)を行う特定非営利活動法人であること。
  • 認定特定非営利活動法人ではないこと。
  • 交付決定時までに補助金の事業に係る経営力向上計画の認定を受けていること。

ものづくり補助金の補助対象者
オ.社会福祉法人

  • 「社会福祉法」第32条に規定する所管庁の認可を受け設立されている法人であること。
  • 従業員数が300人以下であること。

と定められています。他にも細かな「補助対象外」等のルールはありますので実際に申請される際には、詳細を御確認ください。

個人事業主の方は「ア.中小企業者(組合関連以外)」を確認いただくと、多くの方が補助対象者に入っていることが分かると思います。

実際にものづくり補助金を申請したいが、自身の事業が補助対象かどうかわからない方は、弊社(Fintax税理士法人)にお問合せいただければ申請可否や申請にあたっての注意点、採択のポイントなど、過去の採択実績をもとにサポートさせていただきます。御相談は無料ですので気軽にお問合せください。

基本要件と申請枠毎の追加要件
ものづくり補助金の申請要件

基本要件と申請枠毎の追加要件|ものづくり補助金の申請要件

ものづくり補助金の申請要件は、先ほどの「補助対象者」であることの他に、次の項目があげられます。

基本要件

<以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定することが必要>

  • 事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加。(被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
  • 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、
    毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする。
  • 事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

<以下に同意の上、事業計画を策定・実行することが必要>

  • 申請時点で、申請要件を満たす賃金引上げ計画を策定していることが必要です。交付後に策定し
    ていないことが発覚した場合は、補助金額の返還を求めます。
  • 財産処分や収益納付等も含め、補助金等の返還額の合計は補助金交付額を上限とします。
  • 再生事業者である場合には、各目標が達成できていない場合であっても返還は免除します。

つまり、補助金申請時点において賃金引上げ計画を策定しており、その増加率が一定の水準を超える額である必要があり、その内容が事業計画内に盛り込まれている必要があります。

この基本要件を前提として、ものづくり補助金のなかには個別の申請枠があり、各申請枠には追加要件が定められています。要約すると次の2つは、基本的に追加要件に定められているとお考え下さい。

  • 設備投資を行って革新的な開発・製造や生産プロセスの改善を行うこと
  • 該当事業が生産性の向上に寄与していること

例えば、ものづくり補助金の通常枠には次のように追加要件が記されています。

<通常枠の追加要件>
革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援

他にも〈回復型賃上げ・雇用拡大枠〉や<デジタル枠>、<グリーン枠><グローバル市場開拓枠>などがありますが、基本的には生産プロセスやサービス提供方法の「改善」と同活動に必要な設備・システムへの「投資」が必要になっています。

ものづくり補助金の採択実績からひも解く
個人事業主は不利な3つの理由

ものづくり補助金の採択においては、法人と比較すると個人事業主の採択率が下がる傾向にあると言われています。私達が実査にものづくり補助金への申請を支援させていただく際に、個人事業主の方々がものづくり補助金の採択において不利になると思う理由を知っておいていただければと思います。

個人事業主がものづくり補助金に不利な理由①
技術的なハードルが高い

ものづくり補助金の公募要領では、以下のような項目において「技術面」が審査項目として記されています。

  • 革新的な開発の新製品・新サービスであるか
  • 開発における課題が明確になっているか
  • 補助事業の目標に対する達成度の考え方を鋭角に設定しているか
  • 課題解決の方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか
  • 補助事業実施のための技術的能力が備わっているか

個人事業主でも、革新的なアイデアをお持ちの方も多くいらっしゃいます。ただ、それを実現するための技術的能力は、中小企業と比較して、人材・設備面等のハードルが高いことは否めません。

例えば、まだ一般的ではない生産方式やサービスを提案すれば、高評価が期待できる一方「達成のための技術的能力があるか」は、きちんと審査されますので、申請書類内で「技術を保持していること」をわかりやすく示さないといけません。

個人事業主がものづくり補助金に不利な理由②
補助事業実施のための体制を整えるのが難しい

ものづくり補助金の公募要領では、以下のような事業化面が審査されると明記されています。

  • 補助事業実施のための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか。
  • ② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。クラウドファンディング等を活用し、市場ニーズの有無を検証できているか。
  • ③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。
  • ④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか。

特に資本力が法人に比べて乏しい個人事業主の場合、補助事業実施のための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見等)を十分に整えるのが難しいことが多いです。

ものづくり補助金に申請する事業が、実際に実現できるだけの社内外の体制を整えたうえで、申請書類内にきちんと盛り込むことが大切です。個人事業主の方々は、この点の実現可能性の担保が難しいことも多い為、申請を検討されている方は、事前に他社採択事例を持つ、弊社(Fintax税理士法人)のような支援事業者にも御相談されることをおすすめします。

個人事業主がものづくり補助金に不利な理由③
財務状況が厳しいことが多い

ものづくり補助金の公募要領では、先ほどの事業化面の審査項目に記載させていただいたように、次の「財政・資金面」も審査されると明記されています。

  • ① 補助事業実施のための社内外の体制(人材、事務処理能力、専門的知見等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか。
  • ② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。クラウドファンディング等を活用し、市場ニーズの有無を検証できているか。
  • ③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。
  • ④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか。

ものづくり補助金の入金は「補助事業終了後」です。補助事業は自己資金あるいは融資で実施いただき、実施後に申請して認められると対象補助額が入金されます。

個人事業主は中小企業と比較して、財政規模が小さく、景気・社会情勢の影響を強く受けやすいです。更に金融機関との取引実績も少ない場合が多く、審査時に十分な資金力を申請書面に示すことができない場合が多いです。

実は信用金庫など、ものづくり補助金の申請が通った証明書の提出で融資を受けられる金融機関も多いのですが、そうした財務面の知識や経験の不足からくるものづくり補助金の申請書面内容の不十分な点が個人事業主の型がに取って不利になることが多いと考えています。

私達は税理士法人ということもあり、個人事業主・中小企業者の方々の財務面のアドバイスには専門性をもっています。また各種金融機関とも信頼関係を築いていますので、皆様の事業に合わせて適切な金融機関を御紹介させていただきます。

もしものづくり補助金を検討しているが財務面に不安を感じている方は、紹介相談を無料でおうけしていますので、気軽にお問合せいただければと思います。

個人事業主がものづくり補助金に申請!
採択されるために押さえておきたいポイント

個人事業主がものづくり補助金に申請!採択されるために押さえておきたいポイント

特に個人事業主の方に多いのですが、法人の方よりも時間が限られている方も多く、ものづくり補助金に採択されるための「事業計画書の作り込み」に割ける時間が限られている方が多いように思います。

また金融機関をはじめとした事業計画の作成経験も少なく、「融資をうける為に必要なポイント」をおさえた事業計画の作成を難しく感じる方が多いです。

そこで今回は、ものづくり補助金で採択をうける為に必要なポイントを4つ御紹介しますね!

第三者が見ても分かりやすい事業計画書を作りこむ

「事業計画書」は、事業の計画やビジョンを整理し、他者に伝えるための重要な文書です。特に、ものづくり補助金を申請する際には、その審査材料となるため、どう作成するかが事業者にとって非常に重要となります。

この事業計画書を読み、審査するのは「外部有識者」です。彼らは必ずしもあなたが実施する事業に詳しい専門家であるわけではありません。それだけに、どのような人が読んでも事業の内容、その優位性、魅力が伝わるような内容にすることが求められます。

事業の内容を具体的に伝えるためには、数字を活用して、根拠を明示することが有効です。売上予想・市場規模・見込み客数など、可能な限り具体的な数字で事業の展望を示しましょう。これにより、事業の現状と将来性が明確になります。さらに、ニーズが存在することを示す情報も併せて提供することで、事業の必要性と価値をより強調できます。

しかし、事業計画書には一定の制限があります。それは「A4サイズで計10ページ以内」にまとめなければならないという点です。この範囲内に、事業の全てを網羅するためには、要点を的確に抽出し、冗長な表現を削る工夫が必要です。

つまり、限られたスペース内に、事業の概要から魅力までを簡潔に伝える技術が求められます。そこで、文章は分かりやすく、具体的に、そして説得力を持って書くことが重要となります。

事業計画書作成は難しく感じるかもしれませんが、あなたの事業への理解と情熱をしっかりと伝えることができれば、良い結果につながる可能性を高めることができると考えています。

“3つの審査ポイント”と加点項目を理解して押さえる

ものづくり補助金を受けるためには、事業計画書の評価が重要となります。この評価は主に以下の3つの審査ポイントに基づいて行われます。

  1. 技術面:あなたの事業は革新的な新製品やサービスの開発を目指しているか?それを達成するための技術的な能力があるか?具体的な開発計画とそれを支える技術力が求められます。
  2. 事業化面:事業を適切に遂行するための体制が整っているか?資金調達が見込めるか?事業の継続性と成長性を保証するための経営体制や資金計画の有効性が評価されます。
  3. 政策面:あなたの事業は地域に付加価値を創出し、経済成長に貢献するか?地域社会との関わりや社会貢献性が問われます。

これらのポイントをしっかりとカバーすることが基本となりますが、加えて、以下のような加点項目が設けられています。

  • 成長性加点::「有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者」
  • 政策加点:創業・第二創業より5年以内の事業者にも加点が適用されます。
  • 災害等加点::「有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者」
  • 賃上げ加点等:事業計画期間内に「一定以上の賃上げの誓約書」を事務局に提出した事業者も加点の対象となります。

3つの審査ポイントを満たすだけでなく、これらの加点項目についても該当するものはきちんと記載しましょう。これにより、あなたの事業計画書はより高い評価を得られる可能性が高くなります。

事業実施体制の整備

個人事業主や少人数の組織では、大規模な事業遂行体制を持つことは容易ではありません。だからといって個人事業主や少人数組織の方々が“ものづくり補助金”への申請を阻む要素には必ずしもなりません。ものづくり補助金では外注の利用も考慮に入れています。

外注とは、自社では手が足りない、または専門的な技術を持つ人材がいない場合に、必要な業務を外部の専門家や組織に依頼することを指します。例えば、特殊な技術を必要とする製品開発や、時間と労力を必要とする一部の業務などを、外部の専門家に依頼することができます。

ものづくり補助金では、外注費用も補助対象経費として認められています。これは、クラウドソーシングサービスの利用費や、専門家へのコンサルティング料など、外部の力を借りて事業を推進するための費用も、補助の対象になり得るということです。

こうした外注の活用を通じて、個人事業主でも、組織的な事業体制を実現することが可能です。社内外の体制を整え、事業の実効性があることを明確にし、自身の事業が持つ価値を具体的に示すことで、ものづくり補助金の取得に一歩近づくことができます。外部の力を借りて、より大きな事業成功を目指しましょう。

資金計画の立案

ものづくり補助金の補助金額は「補助事業終了後」に行われます。これは、事業期間中の運営は自己資金か補助金以外の外部資金調達に依存しなければならないという意味です。特に、個人事業主は、中小企業に比べて財務状況が厳しいことが多いため、この点が申請のハードルとなる可能性があります。

ただ、ものづくり補助金の審査時では自己資金の他、外部金融機関からの資金調達も含めて、あなたが事業を遂行・継続できる資金計画を立てれば、補助金の採択につながります。

そのため、自己資金だけでなく、金融機関からの借り入れも視野に入れることが有効です。事業計画と併せて、適切な資金計画を作成し、それを示すことで、自己資金だけでなく他の財源も活用して事業を運営・発展させることができるとアピールできます。

補助金はあくまで一部の費用を補うもので、全てを依存するものではないと理解したうえで、しっかりとした資金計画を提示することで、個人事業主であっても補助金を有効に活用できます。あなたの事業成功のために、資金計画の構築に取り組みましょう。

私達は税理士法人ということもあり、個人事業主・中小企業者の方々の財務面のアドバイスには専門性をもっています。また各種金融機関とも信頼関係を築いていますので、皆様の事業に合わせて適切な金融機関を御紹介させていただきます。

もしものづくり補助金を検討しているが財務面に不安を感じている方は、紹介相談を無料でおうけしていますので、気軽にお問合せいただければと思います。

ものづくり補助金の個人事業主採択事例

続いては私達(Fintax税理士法人)が個人事業主の方のものづくり補助金採択にむけた支援をさせていただき、実際に採択を得た採択事例を御紹介します。

実際に採択された事例を見ていただくことで、皆さんの事業でもものづくり補助金を利用できるか、検討する材料になるのではないでしょうか。ぜひ、ご一読いただければと思います。

インターネットサービス事業の事例
デジタルツールの開発

個人事業主としてウェブ開発を手掛ける山田氏(仮)は、中小企業向けの業務効率化ツールの開発に取り組みました。このツール開発に対するコストを軽減するために、ものづくり補助金を申請し、採択されました。山田氏の提案は、中小企業のニーズとマッチしていたこと、具体的な市場分析と財務計画が明示されていたことが評価され、採択されました。

カフェ事業の事例
地域資源活用型カフェの開発

「地域の食材を活用したカフェ」を個人で運営する佐藤氏(仮)は、地元産食材と共に地元工芸品をかけあわせた新商品の開発とオンライン販売を手掛ける計画を立て、ものづくり補助金を申請されました。この事業計画は、地域の資源を活用し、地域経済に貢献する意義と新商品の企画・新たな販売手法の革新性が評価され、補助金の採択に至りました。

個人塾事業の事例
オンライン学習プログラム開発の開発

数学塾を個人で運営する鈴木氏(仮)は、独自のオンライン学習プログラムを開発する計画を立て、ものづくり補助金を申請しました。独自性の高い教育プログラムと、その効果を示すための評価指標、さらにはオンライン教育市場への具体的なアプローチ方法が詳細に記載されており、採択されました。

ものづくり補助金の申請手順

STEP

必要書類の準備

本記事で御紹介した必要書類を準備していただきます。

STEP

GビズIDプライムアカウントを作成

ものづくり補助金の申請には、電子申請システムを使うため「GビズIDプライムアカウント」が必要です。このアカウントをまだ作成していない方は、事前に手続きを進めてくださいね。

GビズIDプライムアカウントの取得方法は非常にシンプルです。GビズIDの公式ウェブサイトのフォームに、指示された必要情報を正確に入力し、指定された書類を送るだけです。しかし、そのアカウント発行までには最大3〜4週間ほどかかることがありますので、余裕を持って、計画的に手続きを進めることをおすすめします。

STEP

Gbizプライムで必要書類と共にものづくり補助金を申請

GビズIDの公式ウェブサイトから必要書類を添付し、必要入力項目を入力してものづくり補助金に申請します。この入力項目が複雑で多岐にわたる為、申請経験が無い方は余裕をもって申請するようにしてください。

STEP

ものづくり補助金の採択結果の公表を確認する

ものづくり補助金総合サイトにて採択者をスケジュールにそって発表しています。14次締切では4,865件の申請があり、2,470件が採択されました。15次は9月下旬に発表予定となっています。

ものづくり補助金のスケジュール
14次採択結果スケジュールから見る今後の予定

令和5年度のものづくり補助金の14次公募におけるスケジュールを参考に、今後の応募から採択結果発表までのスケジュールを想定してみてください。

ものづくり補助金14次締切のスケジュール

公募開始:令和5年1月11日(水) 17時
申請受付:令和5年3月24日(金) 17時
応募締切:令和5年4月19日(水) 17時
採択結果発表:令和5年6月23日

公募開始から約5か月かかっている為、ものづくり補助金に応募する際には、いつ頃に採択結果が出るのかなども想定しながら申請するかの検討や申請の準備などを勧めていただきたいと思います。

ものづくり補助金の種類と補助金額

ものづくり補助金の種類と補助金額

個人事業主の採択率は40%前後ですが、審査ポイントを押さえた事業計画と、きちんとした事業実施体制・資金計画があれば採択される可能性を高めることができます。

実際に、私達も申請のお手伝いをさせいてただき、ものづくり補助金に採択された個人事業主の方も数多く、お付き合いさせていただいています。

最後に、2022年12月2日に成立した令和4年度2次補正予算により、2023年からの”ものづくり補助金の変更点”も含めて、ものづくり補助金の種類を御紹介させていただきます。

ものづくり補助金の種類
通常枠

項目要件
概要革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に
必要な設備・システム投資等を支援
補助金額従業員数
5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率小規模企業者・小規模事業者:1/2、再生事業者:2/3

ものづくり補助金の種類
回復型賃上げ・雇用拡大枠

項目要件
概要業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額従業員数
5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率2/3
基本要件に加えた追加要件以下の全ての要件に該当するものであること。
(1)前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であること
(2)常時使用する従業員がいること
(3)補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額の増加率が1.5%、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準の増加目標を達成すること
基本要件の返還要件に加えた追加の返還要件・回復型賃上げ・雇用拡大枠は、従業員に対する賃上げ等を前提とした優遇制度であることから、上述の2つの増加目標未達の場合に加え、同枠で補助金交付候補者として採択された事業者が補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、給与支給総額又は事業場内最低賃金の増加目標のいずれか一方でも達成できていない場合には、補助金交付額の全額の返還を求めることとします。
・ただし、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合は、上記の補助金返還を求めません。
・また、給与支給総額を用いることが適切ではないと解される特別な事情がある場合には、給与支給総額増加率に代えて、一人当たり賃金の増加率を用いることを認めます。

ものづくり補助金の種類
デジタル枠

項目要件
概要DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開
発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による
生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額従業員数
5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率2/3
基本要件に加えた追加要件以下の全ての要件に該当するものであること。
(1)次の①又は②に該当する事業であること。

①DXに資する革新的な製品・サービスの開発
②デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善
(2)経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
(3)独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を応募申請時点で行っていること。

ものづくり補助金の種類
グリーン枠

項目要件
概要温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革
新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供
方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額(エントリー類型)
従業員数
・ 5 人以下: 100万円~ 750万円
・6人~20人: 100万円~1,000万円
・21人以上: 100万円~1,250万円

(スタンダード類型)
従業員数
・ 5 人以下: 750万円~1,000万円
・6人~20人:1,000万円~1,500万円
・21人以上:1,250万円~2,000万円

(アドバンス類型)
従業員数
・5 人以下:1,000万円~2,000万円
・6人~20人:1,500万円~3,000万円
・21人以上:2,000万円~4,000万円
補助率2/3
基本要件に加えた追加要件以下の全ての要件に該当するものであること。
(1)次の①又は②に該当する事業であること。
①温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
②炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善
(2)3~5年の事業計画期間内に、事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1%以上増加する事業であること。
(3)エントリー類型について、以下のいずれかを満たすこと。
1.エネルギーの種類別に使用量を毎月整理している。また、補助対象の事業者あるいは事業所のCO2の年間排出量を把握している。
2.事業所の電気、燃料の使用量を用途別に把握している。
(4)スタンダード類型について、上記(3)を全て満たし、以下のいずれかを
満たすこと。

3.本事業で開発に取り組む製品・サービスが、自社のみならず、業界・産業全体での温室効果ガス削減に貢献するものである。
4.電気事業者との契約で、一部でも再生可能エネルギーに係る電気メニューを選択している。
5.自社で太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーでの発電を導入している。
6.グリーン電力証書を購入している。
7.省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度(J-クレジット制度)があるがこの制度に参加し、自社での温室効果ガス排出量の削減取組についてクレジット認証を受けている。
(5)アドバンス類型について、上記(3)を全て満たし、上記(4)3.~
7.のうち2つ以上を満たし、以下のいずれかを満たすこと。

8.通常版若しくは中小企業版SBT(Science Based Targets)の認証又は通常版若しくは中小企業版RE100に参加している。
9.エネルギーの使用の合理化等に関する法律(通称:省エネ法)における事業者クラス分け評価制度において、令和4年度定期報告書分評価が『Sクラス』評価であること(原則、公募締切時点で資源エネルギー庁ホームページにて、『Sクラス』として公表されていることが確認できること)
10.2020年度以降に以下のいずれかの事業における省エネルギー診

ものづくり補助金の種類
グローバル市場開拓枠

項目要件
概要海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロ
セス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援(①海
外直接投資類型、②海外市場開拓(JAPAN ブランド)類型、③インバウンド市
場開拓類型、④海外事業者との共同事業類型のいずれかに合致するもの)
補助金額100万円~3,000万円
補助率1/2、小規模企業者・小規模事業者:2/3
基本要件に加えた追加要件以下のいずれか一つの類型の各条件を満たす投資であること。
①海外直接投資類型
②海外市場開拓(JAPANブランド)類型
③インバウンド市場開拓類型
④海外事業者との共同事業類型

ものづくり補助金の種類
【廃止】ビジネスモデル構築型

残念ながら「ビジネスモデル構築型」は廃止されています。この枠組みは、中小企業が新たな事業計画を作成する際の支援を目指していたもので、その補助対象は30社以上の中小企業を支援する大企業が主でした。

この枠組みの対象は大企業が中心だった為、本廃止の影響は多くの中小企業には直接は及ばないでしょう。ただ、大企業にとっては、自身が支援する中小企業への投資や資源の提供に関して、今後は自己負担が増える可能性があるということを覚えておいたほうがよいでしょう。

これらの枠組みは、すでに最終公募が実施されています。

私達は税理士法人(Fintax税理士法人)ということもあり、個人事業主・中小企業者の方々の財務面のアドバイスには専門性をもっています。また各種金融機関とも信頼関係を築いていますので、皆様の事業に合わせて適切な金融機関を御紹介させていただきます。

また数多くのものづくり補助金の申請支援実績もありますので、どの枠組みでいくらぐらいの補助金が狙えるのか、皆さんの補助金活用のアドバイスをさせていただいています。

もし”ものづくり補助金”を検討されているが、何かしらの懸念や不安を感じている方は、紹介相談を無料でおうけしていますので、気軽にお問合せいただければと思います。

採択事例と採択を受けるポイントを紹介
まとめ|ものづくり補助金は個人事業主も申請可能!

ものづくり補助金は、中小企業だけでなく、個人事業主も申請可能な支援制度です。個人事業主には特有のハードルもありますが、採択されないわけではありません。

事業の遂行が可能な体制整備や、明確かつ具体的な事業計画、現実的な資金計画の提示が採択のカギとなります。

また、自身で事業を遂行しつつ申請準備を進めるのが困難な場合は、専門家の助けを借りるのも一つの方法です。申請準備に手間取るよりも、外部の専門家に頼ることで、より高品質な申請書を作成し、採択に繋げることが可能です。

ものづくり補助金は、あなたの事業を次のステージに進める大きなチャンスです。この記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ挑戦してみてください。

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